同じケルンのシネレンズ、マクロスイーター50mm F1.4とこの26mm F1.1外出時には必ず携えるレンズだ。本当にこのレンズで始めて撮影したときは感動した。そのボケの美しさは現存するレンズの中でいちばん美しいと思うくらいだ。もちろん全てのレンズを使ったわけではないのでそのような感覚を覚えると言った方がよいかもしれない。まぁそれくらい美しいということだ。
マクロスイーターには、下の写真の通りシルバータイプとブラックタイプがある。左がブラックタイプで右がシルバータイプだ。ブラックタイプは、限定生産されたものでマルチコーティングされている。
今、僕が所有しているのは残念ながらシルバータイプだがブラックタイプは、人気が高くeBayでもほとんど見かけることはない。左のブラックタイプは、いつもご贔屓にしていただいている猫ジャージさんにお譲りしました。
このシネレンズ(Cマウント)のマクロスイーターは、“RX”と言われるものでムービーカメラにはプリズムが使われていてその一部をファインダーに導き、残りをフィルムに導く。つまり、フィルム面は、プリズム越しに感光することになる。このプリズムを透過することを前提にした収差補正をしたレンズが“RX”タイプのレンズだ。つまり、この補正はプリズムを持たないカメラ(多くのスチルカメラ)は過剰になってしまう。これが、「水彩画のよう」と称される所以でもある。もともと性能が高いので、ピントが来ているところはコントラスト、シャープネスとも十分にある。しかし、ピントが外れているところ(ボケ)はこの過剰収差補正が功を奏して?独特の描写をもたらす。ボケの輪郭にまるでベールをまとったような美しさには、うっとりとしてしまう。
ところで付属のフードを付けると若干イメージサークルが小さくなる。少しでもイメージサークルを大きくしたかったのでステップアップリングを探していたのだがフィルター径が38mmという特殊なサイズのものは国内で見つからずeBayで購入した。ところが届いてみるとこのステップアップリング、国内では入手できなかったにも関わらずJAPANと刻まれている。何とも複雑な心境。
38→52mmのステップアップリングに保護フィルターとフードを付けるとコンパクトなマクロスイータに巨大なフードが付いている様はとてもアンバランスで不格好。でも他にないので仕方なく使っている。
このレンズ、GH1にマウントアダプター経由で装着しているのだが、KIPON製のマウントアダプターでは最後までねじ込めないので注意しなければならない。因みに僕が使っているのは、RJ Camera製のもの。アダプターのへこんだ部分の直径が37mmあれば問題なく装着できる。