Kern-Paillard Macro Switar 26mm F1.1
前回、に続いてマクロスイータについて書いてみることにする。このレンズは、アンジェニューの25mm F0.95とともにCマウントのシネレンズではとても高い人気を誇るのだが、今回はその描写はについて語ってみたいと思う。なんといっても最大の特徴は、ボケ味の美しさ。まるでベールに覆われたような美しい描写を示す。アルパ用のマクロ・スイーターもボケ味では高い評価を得ているが、Cマウントのマクロスイーターは、これでしか得られない独自の描写。それは、“RX”という収差補正によってもたらされるものである。絞り開放(F1.1)で撮影 ノートリミング
どうですかこの写り。うっとりしませんか?
背景の大きくボケているところももちろん美しいが、ピンが少しはずれたところの描写がまたいい。輪郭にベールをまとったような軽いハロを伴っている。これがケルンの“RX”だかこそらえられる描写。ピンが来ているところもほどよいやわらかさを残しながら、とても豊かな階調を示す。それはまるでシルクのような肌触り。
現代のレンズでは絶対に味わえない描写。そう断言できる。
だから、外出するときはこのレンズと50mm F1.4は欠かさず携える。
上の写真は、近所のバーに行ったときに撮影した写真。
アペリティフのオリーブにピンの合わせてみた。これだけ寄れてしかも手持ち。写真の上部の輝きは、ワイングラスの足の部分。光が反射してきれいだ。