さて今回は、とってもレアなレンズDallmeyer Ultrac Anastigmat 25mm F0.98です。といっても私が所有しているレンズではなく、猫ジャージさんからお預かりしたレンズ。このレンズ、アダプタに収まらないので、マウント改造を希望されたので私の方から、改造に依頼したレンズです。
ところが改造を終えて届いたレンズは、円盤状のリングがすっかりきれいに削られてしまいました。まさか削られてくるとは思わなかったのでびっくり。改造屋さんは、好意で削ってくれたのかもしれませんが、形状が面白かったので、残してほしかった気もします。猫ジャージさんごめんなさい。
Dallmeyer(ダルメイヤー)は、1860年創業の英国の老舗レンズメーカー。Super-Sixが有名ですが、Cマウントの明るいレンズはこれと25mm F0.99も作っていたようです。
このレンズについては、ksmtさんのシネレンズ入門(17)に掲載されています。それによると、4群6枚のダブルガウスの前後に1枚ずつレンズを追加した6群8枚の構成とのことです。
25mm F0.99の方は戦前のレンズのようですが、こちらは外観から判断すると、1950年代に製造されたような気がします。こちらのレンズの作例は滲みレンズに掲載されていますが、周辺が盛大にボケてKino Plasmatのような写りですが、その作例と比較すると、Ultrac 25mm F0.98の方がシャープですが周辺はグルグルします。
絞り開放(F0.98)
絞り F0.98 最短距離で撮影
絞りF4.0
絞り F0.98
絞り F8
絞り F0.98 クリスマスローズ 新宿御苑にて
開放で被写体との距離が近いと結構グルグルする。少しアンバーがかった色調で、彩度は低めにでる。いかにもオールドレンズといった色の出方をする。
絞ると、円周ボケも出なくなり全体的にシャープになるが、やはり開放で撮った時の描写の方が独自性があって面白い。
使用カメラ:Panasonic Lumix DMC GH1